プロフィール
松岡 優明 (まつおか ゆうま)
ピアニスト
東京生まれ 5歳よりピアノを始める。東京音楽大学ピアノ演奏科コースを首席で卒業後、渡独しフライブルク音楽大学へ進学。 ピティナピアノコンペティション特級、野島稔よこすかピアノコンクール、ダリアシュタインベルク国際音楽コンクール(Madrid)、東京芸術センター記念ピアノコンクール、日本ピアノコンクール、コンセール・マロニエ21などを始めとする国内外のコンクールに入賞および入選。
Sonoligoをきっかけにオンライン講座を開始し、好評を得ている。
Sonoligoとの出会い
−−−Sonoligoを利用し始めたきっかけは何ですか?
オフラインで演奏をすることが厳しくなってきた去年の春ごろに、知り合いのピアニストさんの2夜連続シリーズという対談番組にゲストで出演しました。
コロナ禍がきっかけで、コンサートなども少なくなり、ちょうど取り組みを変える必要のある時期になっていました。
その後、Sonoligoさんからお声がけいただき、夏以降から講座を継続的に開催しています。
−−−Sonoligoの印象を教えてください
個人的には、オンライン講座のプラットフォームとしてスムーズに利用させていただいています。
色々なジャンルのイベントがあるので、今まで知らなかったイベントを知り、参加する機会があるのがいいなと思います。
一方で、色々なイベントがあるからこそ、逆にユーザーから特定のイベントを探すのがやや難しいという声を伺うことがあるので、ユーザーへのイベントのお知らせがもっと便利にできたり、ユーザーにとって興味のあるイベントがぱっと目に入ってくるというようになるといいなと感じます。
−−−苦労した点などはありましたか?
オンラインの講座を開講することが決まってから、これからはオンラインでの活動が増えていくと思ったので、不慣れながらも機材を一式揃えました。オンライン講座に使えるマイク、カメラ、ビデオスイッチャーなどですね。
もともと対面の講座のように人前でお話をする機会はありましたが、完全にオンラインでやるのはまったくの初めての試みだったので、その講座に合わせテキストの販売していただきました。
慣れないことばかりではじめは苦労はしましたが、結果的にとても勉強になりました。
−−−もともとはオンラインでの活動はされてなかったんですね
SNSはやっていましたが、それ以外では特に活動していませんでした。まさにコロナ禍がきっかけで、Sonoligoでの講座が始まって、オンラインの活動が始まりました。
オンラインの講座は、現在もSonoligoだけでしています。オンラインの活動場所としてSonoligoを利用しているという形ですね。
−−−オンラインでの活動を始めるハードルについて教えてください
Sonoligoの番組を持っていたピアニストの先輩は、イチナナなど他のプラットフォームでも活躍されています。そのようにオンラインでも積極的に活動を展開されている方もいますね。
ただ、まだまだ数が多いわけではないので、その辺りは「まだ他の人がやっていないことをやる」というハードルを感じることがあるかもしれません。
−−−演奏家としての今後の活動予定を教えてください
今後、ピアノの演奏法に関する教育系の法人を立ち上げ、YouTubeチャンネルの運営や、オンラインの資格講座を始める予定です。 コロナ禍という状況もあり、オンラインで完結するものをメインで打ち出していこうと考えています。
また、ピアノの演奏学習のアプリの制作にも携わらせてもらってます。
多くの方が音楽を楽しめる環境を整えたいと考えており、Sonoligoでの活動もその一環となります。
「手軽だけど手軽じゃない」Sonoligoならではの価値とは
−−−松岡さんがSonoligoに感じる価値を教えてください
プラットフォームに熱意が高いユーザーがいることと、文化的なイベントに限ってるからこその良さがあるところです。
僕がやってるような講座は、例えばYouTubeで同じボリュームのものを出したとしても、ユーザーがそこまで熱意をもって求めてくれないと思うんですね。月額で料金を支払って、その上で学ぼうという意欲がある人が、時間をわざわざ割いて比較的ボリュームのある講座に参加して、それでテキストまで買ってもらうのが大事だと思っていて。Sonoligoだとそういう層に対してアプローチしやすいと感じます。
また、文化イベントに絞ってサービス提供されている点については、そうしたイベントや講座に参加したいと思ったときに、「じゃあSonoligoだ」と第一の候補に上がるサービスになり得るのではないかなと期待しています。映画や音楽のサブスクリプションなどで、多くの人がエンターテイメントを楽しめるWebサービスを利用していると思います。その中の、もう一つの選択肢にSonoligoが上がってこれそうな予感がありますね。
−−−参加者の熱意が伝わる絶妙な距離感が良いということでしょうか?
レビューやアンケートによるフィードバックを元に主催者が動けるというのは、オンラインかつリアルタイムでやってるイベントならではで、ユーザーとの距離感の近さを感じます。
Sonoligo経由で私のことを知って頂いた方や、イベントなどで活動してるときに知り合った方に参加頂いています。
−−−オンラインで始めた活動の可能性について教えてください
そうですね。Sonoligoに多くあるような文化のイベントに興味がある方は、どこかオンラインに対する苦手意識がある方は多いとは思うんです。そこに開拓の可能性があると感じます。
TikTokやイチナナLiveやYouTubeなどはオンラインのコンテンツを気軽に日常的に楽しみたい方にあっているプラットフォームかと思います。
一方Sonoligoでは、もっと深く何かを学びたい人に対して、価値があるものにオンラインで参加できる場所があるということが伝わると良さそうな気がしています。
なので、Sonoligoで講座を実施する上では演奏家として意識してることは、余すことなくがっつり話そうという気持ちです。
今後について
−−−今後Sonoligoではオフラインでのイベントにも力を入れていく予定ですが、松岡さんはリアルのイベントをSonoligoで出す予定はありますか?
今年の2月にコンサートをやったときにSonoligoにイベントを立てさせてもらいました。東京と愛知で二つ公演をやったのですが、その時はすでに緊急事態宣言の中でした。その際、東京はホームなので何とかなりましたが、愛知での集客が大変だったので、Sonoligoがあって助かりました。
ただ、いまのところ世の中の情勢が安定せず、いつどうなるかがわからないので、オフラインの活動はやりたい気持ちはありますが具体的にどうするかはまだ考えてない状況ですね。
−−−Sonoligoに今後求めることを教えてください
クオリティの高い講座でバリエーションを増やすことですね。例えば、オンラインになかなか出てこないようなプロフェッショナルな人が増えると面白いと思います。「この人がオンラインで話してるところを見たことがない」ということがあると、新しいユーザーも興味を持ってくれそうですよね。そこから、ひとつの分野のノウハウやコアな知識やテクニックがSonoligoでのコンテンツになっていくのではという気がします。